日本の将来の人口は、年々減少が続き、2050年には一億人を割るとされています。その中でも生産年齢人口と言われる15~64歳は今後急速に減少すると言われています。そうした中で、女性の社会進出は重要課題のひとつに挙げられ、女性の就業数が増えていかなければ、経済成長等に大きな影響を及ぼすことが懸念されています。女性の社会進出は様々な人材を活かすことで組織力を高めることに繋がり、企業にもメリットがあります。こうしたことから女性の活躍促進に対して取り組む企業に対し後押しをする助成金、『女性活躍加速化助成金』が施行されました。
■助成金の概要
自社の女性の活躍に関する「数値目標」、「数値目標」の達成に向けた取組内容等を盛り込んだ「行動目標」を策定し、計画に沿った取組を実施して「取組目標」を達成した事業主及び、「数値目標」を達成した事業主に対して助成する。
■助成金の種類と支給額
1)加速化Aコース
支給対象となる数値目標を達成するために、取組目標に取り組み、取組目標を達成した中小企業事業主に対して30万円を支給する(1事業主1回限り)。
注:中小企業事業主とは常時雇用する労働者が300人以下の事業主をいう
【取組目標】※企業の課題解決に必要な取組
・職域拡大に向けた研修 ・女性が使いやすい設備等の導入
・女性の管理職登用促進のための研修 ・雇用形態や職種の転換制度の導入
・積極登用、評価、昇進に関する取組 等。
2)加速化Nコース
加速化Aコースを達成後、数値目標を達成した事業主に対して30万円を支給する(1事業主1回限り)。
【数値目標】※女性活躍に向けた課題解決に相応しい目標
・女性の積極採用・評価、配置・育成・教育訓練、働き方の改革、雇用形態や職の転換、再雇用や中途採用等。
助成金の支給には、「一般事業主行動計画」を策定し、都道府県労働局への届出、労働者への周知、公表を行い、上記で掲げた「取組目標」「数値目標」を達成する必要があります。目標を達成したら支給申請を提出しますが、申請期間は各コースに定められていますので、事前に確認しておくことをお勧め致します。なお、助成金の支給を受けた時は、雑収入として会計処理を行います。目標達成のために要した費用から差し引く処理とならないよう注意が必要です。会計処理に不安を感じられているご担当者様は、一度弊社までお問い合わせください。
(文責 井上光義)